作品紹介

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篝火  作詞・作曲:丈 / 歌:小梅

舟がまた揺れて 命を儚む 
手折った花には 何を託すだろう

幻想の春に この手を伸ばす 
それが勇気なら いっそ眠りたい

 

潮が満ちて 想いをさらう 

残された祈りのかけら 
ひざまずく弱き人よ 
せめてその命気高く 薫れ

 

さあ 今こそ 燈そう この闇を

払うことさえ かなわぬ篝火

終焉など 影すら 見せないけれど

人は皆 生きてゆくだけ ただ生きるだけ

 

 

漣(さざなみ)よ 鎮まれ 記憶を 眠らせて

 

朧月夜 嘆くな 人の世は

過ちごと 紡ぐ彼岸花 

篝火 人知れず 愛を見送る

暁に 鼓動は響く ただ響くだけ 

花火  作詞・作曲:丈 / 歌:丈

ゆらり ゆらり 揺れて空に舞い上がれ

きらり きらり 輝ける君の夢  

咲いて 散って この街は夜のもの

 

 

まるで幼子の悪戯 とらわれるのを待ち侘びて

主をなくした言の葉 ため息にうずめる

 

往かないで 季節よ 年月よ

この闇に せめて印を刻め

 

空に 撒いた 真っ赤な嘘の海原

硝子細工 ちりばめた万華鏡

花火 花火 瞬いて幻

 

 

その奥を よく見せて 水の中 時を止めて

 

切り裂いて 虚空も まどろみも

この渇き 僕を生かしているうちに

 

風よ 雲よ 月をさらってくれるな

鼓動の如く 波は眠らない

火花 散らす 切っ先がうたう唄

シンシア   作詞・作曲:丈 / 歌:小梅

沈む夕陽 追いかけてる あの翼に憧れてた

知らなかったよ 果てなどない 
港に立つ僕は小さく

 

ああ もう一度 朝靄に濡れて

君を探したい 答えて

 

ねえ シンシア あの日の約束 

風になり 髪を揺らしてる

 

ねえ 僕には 翼はないけど

きっとまた 君に会いに行く  シンシア

 

水面をかすかに揺らす君の 
祈りが僕の頬まで染める

 

もう戻れない 諦めの先で 僕を誘う君は誰なの

 

ねえ 見えるよ 真っ白なドレスで

階段を駆け降りる姿

 

ねえ 誰もが 君のこと見えずとも

僕は今 花束を渡す

 

ねえ シンシア 涙で霞むよ

また会えたね 僕だけの天使

   

ねえ 自由が 限りあるものだと

知ってるよ それでも僕は

 

そう 君のこと忘れない シンシア

翼じゃない この足で歩き続ける  シンシア 

飛行船   作詞・作曲:小梅 / 歌:小梅

夢のような夢を見たんだ それは儚く淡い夢

あの空に届けと手を伸ばすような

叶うはずのない遠い夢

 

もう戻れない 時間(とき)は無情にも流れて

思い出は息をするように新しく嘘をつくってゆく

 

また歩き出せるなら もう一度泣いてもいいよ

青空に輝く虹も 弱さは見せるから

 

夢のような夢を見るんだ
 目に見えない触れることもない

この風をつかめと手をひらくような

叶うはずのないあの夢

 

もう戻らない 約束の糸はほどかれて

結ばれていた 蝶は美しく明日へはばたく

 

また歩き出せるなら もう一度泣いてもいいよ

葉を全てなくした枝も 春を待っているから

 

また歩き出せるなら

もう一度泣いてもいいよ

また歩き出せるなら

もう一度泣いてもいいよ

 

夢のような夢を見たんだ 
もう二度と忘れたくない幸せ

太陽をポケットにしまう
そんな 叶うはずのないあの夢